ここのところ盗撮をはじめとする性犯罪や、危険運転による交通事故の報道が多く、罪を犯した人の更生可能性や処罰の重さ(量刑)の妥当性等が物議をかもしていますね。
・・・(続きはこちら) ここのところ盗撮をはじめとする性犯罪や、危険運転による交通事故の報道が多く、罪を犯した人の更生可能性や処罰の重さ(量刑)の妥当性等が物議をかもしていますね。
私たち弁護士は基本的に弁護人という形で加害者の利益を擁護する立場になることが多いので(示談交渉の代理や被害者参加制度を利用
する際の援助という関わり方もありますが)、同業者がその職務を果たした結果に対し一般の方々から辛辣な意見を投げかけられることがあると複雑な気持ちを抱かざるを得ないところがあります。
罪に問われ処罰を受けた、あるいは処罰を免れた人が本当に反省したのか、再発防止の努力を続けてくれるのか、依頼者とは事件ごとの関係しか持たない弁護士には後日その行く末を確かめることは難しいです。
個人的な体験に照らせば、10年余り刑事弁護の仕事をしてきた中、依頼は成功したにもかかわらず再度罪を犯してしまった依頼者はこれまで二人にとどまっていますが、一人は示談が成立した日に別件で逮捕されてしまったのでかなりショックでしたし、もう一人はだいぶ長い時間をかけて再発防止の指導をし、ご家族も最大限の支援をしてくれていたにもかかわらず再び同種事件で逮捕されたと依頼されたので、少なからず徒労感に見舞われることになりました(結局依頼は受けて再度成功には至ったのですが)。
その他の元依頼人の方々は再犯することなく元気にお過ごしと信じたいところです。どのような仕事でもリピーターが来てくれれば嬉しいものですが、その数少ない例外は弁護士(の一部の業務)なのは間違いありません。
同じような立場にある仕事と言えばお医者様が考えられますが、その中でも犯罪を繰り返してしまう依存症の治療にあたられているお医者様は、医学界でもお仲間が多くなく、世間からの理解もなかなか得られない中で奮闘されておられて、仕事上のお付き合いがあるという点を抜きにしても本当に尊敬できるし素晴らしい先生方だと思います。
当事務所では独力ではなかなか繋がりを得にくい依存症専門医の方々や加害者家族の支援団体、また贖罪寄付をする場合の慈善団体等についても広くご紹介できますので、これまで自力で再発防止の努力をしてきたけれど上手くいかなかった、誰に頼ればいいかすらわからないといったお悩みをお持ちの方がいらっしゃれば、今まさに罪に問われていることがなくても遠慮なくご相談ください。